よく考えれば、「恐竜帝国=マグマ層を常に移動している、巨大な基地」のようなものであるが、
彼らはそれ以外に住む場所を持たないのである。
キャプテン・ギルバ(第四十話「日本列島凍結作戦!」)が北極探検にいったのも、
「人間の手にかからない場所」…新たな住処を求めて、の可能性がありそうだ。
恐竜帝国の主目的は、はっきりしている。
「自分たちハ虫人類をおびやかすゲッター線を克服し、地上に進出する」
→「ゲッター線を研究する早乙女研究所は邪魔となるために殲滅する」
これは、
「世界征服をするため、百鬼帝国の手足となる兵を作るのに莫大なエネルギーが必要」
→「新たなエネルギー源である可能性の高いゲッター線増幅装置を狙って早乙女研究所を攻撃する」
百鬼帝国と全く違ったベクトルである。
いわば、早乙女研究所、ゲッターロボとの戦いは、
彼らにとって、「生存のための戦争」であったのだ。
そう思えば、彼らの姿は、
ゲッターチームと戦い命を散らしていくキャプテンたちの姿は、
どこか、物悲しくも思える。
私が自作の小説の中で、最終的に人民を乗せた恐竜帝国マシーンランド「だけ」は破壊されなかった、としたのは、そういうところを考えてのこともある。
原作だと、人民全員ぶっ殺し、だもんなあ…